日本財団 図書館


 

流分布が不均一なために、プロペラ翼1枚の出すスラストは、1回転中でも周期的に変化し・そのために不平衡力及び捩りモーメントを生じ、プロペラ軸を通して船体に現われるもの、第二はプロベラの回転によって生ずる流体の圧力変動が附近の船体の表面に行事的水圧力として伝わることによって現われるもの。2軸の場合はプロペラの左右の位相が異なると捩り振動を生ずる。又両舷の回転教に僅かの差異があると上下撓み振動と振れ振動とが交互に発生することがある。……〔振動数はプロペラ回転数に実数を乗じた数に等しく、その大きさは、プロペラ附近の船体及び舵の形状それらの相対的位置に非常に関係し、プロペラ孔が大きい程、その大きさは減少する。〕
(ニ)プロペラ又は舷よりの渦の発生及び船体よりの水流の剥離による圧力変化。
(ホ)波浪中の船体動揺による波の行事力。
(c)振動の防止および軽減
(イ)主・補機と共振をさけるため、船体の固有振動教の算定を実験式を使用して、1次及び2次の撓み振動あるいは振り振動について行うこと。
(ロ)常用の回転教の範囲で、プロペラの起振力と、船体や軸系の固有振動とが同調しないように。プロペラの実数を変化するか。または船体の一部に手を加えて固有振動教を変えるかをする。
(ハ)プロペラ位置における伴流分布を、できるだけ整一にするように、船尾のLines,プロペラ孔の大きさ、プロペラと船体の間隙(プロペラの上端と船体のクリヤーは1軸船ではプロペラ直径の20%程度、2軸船では30%程度とする。)等に十分注意を払うこと。
(ニ)主機、補機は理想的には不平衡力も不平衡偶力もないものを採用する。)
(ホ)局部振動の軽減には、特設梁を設けるとか梁柱増設等の補強をする。また差支えない所では剛性を減じて共振を防ぐ。
(ヘ)2軸船ではプロペラを内廻りにするとハンマーで連続的にたたく様な激しい振動を生ずることがあるので、外廻りにする方がよい。
(ト)構造に連続性を持たせるよう十分に注意すること。
(d)船体固有振動数の算定
(イ)上下撓み振動
(i)Toddの式

213-1.gif

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION